川越市・さいたま市のアリス動物病院です。
ご家庭の🐶😺🐰動物さんが、ちょっと目を離した隙に、フードではない何かを咥えたり齧ったりしていた…
そんな経験をした方は多いかと思います。
今回は誰にでも起こりうる、かつ緊急性がとても高い「誤飲」についてお話しします。
誤飲とは文字通り、異物を誤って飲み込んでしまうことを言います。
そのまま消化管を傷つけず流れて便とともに出れば良いのですが、そうでない場合、その飲んだ異物の種類や閉塞した場所などにより、様々な重篤な症状が出ます。
ボールやウレタン、種、タオル、紐などの厚みのある固形物は、気道を閉塞し呼吸困難になったり、食道や胃腸内で詰まり激しい嘔吐を引き起こします。
肝臓や膵臓、腎臓などにも影響が出ることもあります。
特にタオルや絨毯といった布製品、紐などは消化管表面を擦って傷つけるので、壊死したり破けると腹膜炎を起こします
(猫😼ちゃんやうさぎ🐰ちゃんの毛球症でも同じ状況が起こりえます)。
ボタン電池🔋、釘📌、串🍡などの先の尖ったものも、消化管表面に張り付いたり穿孔したりします。
こちらは吐き出すことも難しいものの1つです。
その他、観葉植物🪴、チョコレートやネギ🧅といった様々な食べ物、タバコ🚬など、中毒を起こすものも危険です。
誤飲の診断は、主にX線検査(造影剤を使うこともあります)、エコー検査などで行います。
あまり時間が経っておらず胃の中にある状態なら、物によりますが、催吐処置(吐き出させる処置)や内視鏡などで対応することができます。
吐き出せなかった場合、腸にまで行ってしまっていた場合は、症状が軽度であれば内科的な治療で消化管内の通過を促しますが、完全に閉塞していたり重篤である場合は外科的に取り出します。
誤飲の予防は何と言っても、飲み込みそうなものを手の届くところに置かない、ケージから出したら極力目を離さないことが大切です。
また万一飲み込んでしまった場合、とにかく早く治療を開始することが鍵となるので、気づいたらすぐにご連絡ください。🏥🩺
(緊急性が高いので、予めご一報いただけると、よりスムーズに診療のご案内ができます)
(ITO)20210729