川越市・さいたま市のアリス動物病院です。
2019年末から世界中で蔓延した新型コロナウイルス感染症。
日本では5/8以降、感染症法の位置づけが季節性インフルエンザと同等の5類に移行しました。
コロナウイルスはワンちゃんネコちゃんにもありますが、種特異性があるため、動物種を超えての感染は基本的にありません。
どちらも腸炎ウイルスで、保有していてもほとんどが無症状か、軽い下痢を引き起こす程度のウイルス、いわゆるお腹の風邪ですのでご安心ください。
ただネコちゃんの場合、稀に猫コロナウイルスを保有している子の体内で、ウイルスが突然変異により強毒化し、「猫伝染性腹膜炎」という重篤な病気を引き起こすことがあるため、注意が必要です。(強毒化の原因は未だはっきりしていませんが、免疫系統やストレスが影響を及ぼすと言われています)
発熱・黄疸・食欲不振・元気減退に加えて、腹膜炎を起こしお腹や胸にお水が溜まるウェットタイプ。
同じく発熱等の症状に加えて、臓器障害(腎臓・肝臓等にしこりができる)、目や脳に病変ができるドライタイプ。
様々な症状を引き起こしますが、どちらのタイプも発症してしまうと命を落としてしまう怖い病気です。
残念ながら、猫コロナウイルスのワクチンは日本にはありません。
この病気に限らず、ネコちゃんを外に出さない、ストレスをかけない生活を心がけるのが大切ですね。
また、全年齢で発生はみられますが、子猫で発症しやすいことが明らかになっているので、いつもと様子が違うと感じた際には受診を考えていただくといいですね。(FM)