今回のコラムでは🐹ハムスターの腫瘍に関してご紹介します。
🐹ハムスターの寿命はおよそ2~3年になりますが、腫瘍が見付かるのは早いと半年ほどで、高齢になるほどできやすくなります。またハムスターの種類によっても発生頻度が異なり、ゴールデンハムスターよりジャンガリアンハムスターの方が高いことがわかっています。特にジャンガリアンハムスターでは皮膚の腫瘍が、ゴールデンハムスターでは血液の腫瘍が多いと言われています。
体表面にできたこぶの場合、それが腫瘍なのか、それとも他の原因なのか鑑別することが重要になってきます。細菌感染や炎症により皮膚の下に膿が溜まることがあり、これを膿瘍(のうよう)といいます。膿瘍ができやすい場所はゴールデンハムスターでは陰部の近く、ジャンガリアンハムスターでは唾液腺の近くが多く、複数で同居している場合はケンカによって膿瘍ができることもあります。その他には加齢とともに筋肉の間から脂肪が飛び出し、こぶ状に膨らむこともあります。
腫瘍以外のときは外科的に処置し、くすりで炎症を抑えることで完治することが多いですが、腫瘍は悪性の場合、その場所だけにとどまっているとは限りません。肝臓や肺などに転移することも考えられます。特にハムスターのような小型な動物になってくるとレントゲンなどで判断することも難しくなってきますので、早期発見・早期治療が重要になってきます。
普段からできることは、観察しているときや触っているときに、何か身体にできものができていないか注意してもらうことがひとつです。また体重の変化を知ることは、体調を知るための重要なバロメータになるので、台所用のはかりなどを使って、定期的に体重をはかってください。何か気になることがありましたら、当院🏥までご相談ください。💁🏻♂️🐹(C)20220130