今回のコラムは猫のストレス
についてです。
猫はストレスを感じやすい動物と言われています。動物病院通院とストレス関係は大切です。そもそも、なぜストレスを感じさせてはいけないのでしょうか。
猫はもともと、知らない場所や知らない人を接することが苦手な動物なのです。動物病院に行くことが過度のストレスになり、それで体調を悪化させては元も子もありません。また猫がストレスを感じることで、血圧や心拍数の上昇、白血球数や血糖値などの血液データの数値に影響するため、正確なデータで測定することが難しくなります。
猫がストレスを感じるのはキャリーでの外出だけではありません。自宅でもストレスを感じてしまうことがあります。ここでは特に問題となる3つのストレスについて紹介します。
生活環境の変化
引っ越しやリフォームなど、生活環境が大きく変化するときはストレスを感じやすいです。
引っ越しする際にはできるだけ、昔の家で使っていた家具や猫用の食器、トイレ、お気に入りの毛布などはそのまま使うことをおすすめします。
トイレの環境
猫の泌尿器疾患の中でも多い病気のひとつに「特発性膀胱炎」があります。この病気の発症原因については諸説ありますが、そのひとつにストレスが挙げられます。
トイレの数が少ない、トイレが小さすぎる、トイレの砂が気に入らない、トイレがいつも汚れているなど快適でない場合、猫は排尿を我慢しがちです。これを日々繰り返すことで、膀胱炎になってしまいます。
他の猫との相性
今まで猫が単独に生活していた環境に新たに猫を飼う際には、非常に大きなストレスがかかるといえます。雄猫どうし、もしくは高齢猫と子猫の組み合わせは相性が悪いことが多く、何らかの病気を持っている高齢猫の場合、元気な遊び盛りの子猫を新しく飼うことが大きなストレスになり、休むことができなくなることがあります。
猫がストレスを感じているかどうかを、外から正確に判断するのは難しいことですが、以下の行動からある程度客観的に判断できます。
毛づくろいをしなくなる、または過剰にする
食事をしない、または異常に食べる
狭いところにいつも隠れる
つねに警戒している姿勢をとる
小さい音に敏感になる
何か環境が変化したときには、このような行動が見られないか注意してみてください。ご不明な点がございましたら、当院までご相談ください。
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