モルモットの尿路結石

川越市・さいたま市のアリス動物病院です。

本日はモルモット🐹🐾で比較的遭遇しやすい疾患をご紹介します。

尿路結石症という疾患をご存じでしょうか。尿路(腎臓→尿管→膀胱→尿道)のあらゆる場所に結石がみられる疾患で、人では「三大激痛のひとつ」や「痛みの王様」と呼ばれることもあります。痛みに弱いモルモットでは排尿痛😫による食欲不振がみられることが多いのです

結石ができる明確な原因は分かっていませんが、一般的にカルシウムの多い食餌やビタミンDの過剰摂取が関係すると考えられています。また、飲水量の低下は尿の濃くなり、結石成分ができやすくなるので注意が必要です。中高齢(2歳半以降)のモルモットで多く、雌雄どちらにもみられます。🧐

症状が全くみられず、健康診断で結石が見つかることもありますが、多くの場合、排尿痛😫を伴うため、鳴き声をあげながら少量の尿を何度も繰り返します。尿路が傷ついたときは血尿がみられ、尿管や尿道に結石が詰まってしまうと尿が出なくなります。結石の有無や場所の特定にはレントゲン検査や超音波検査が必要となります。🏥

モルモットの場合、膀胱や尿道にできた結石を手術で摘出することは可能ですが、腎臓や尿管にできた結石は摘出することが困難です。このようなときは、疼痛管理をしながら飲水量の確保と点滴を行い、自然に排出されるのを待つか、膀胱内に結石が移動してから摘出します。また、再発することも多く、定期的な検査が必要となります。🤔

モルモットの尿路結石はカルシウム成分が主体であることが多いため、成長期を過ぎてからはカルシウムの含有量が多いアルファルファ☘️の給餌は控え、チモシー🌱などのイネ科植物の牧草やペレットをおすすめします。飲水量が日常的に少ない場合はシリンジなどで水を与えることもひとつです。ご不明な点がございましたら、当院にご相談ください。💁🏻‍♂️(C)20210510

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