川越市・さいたま市のアリス動物病院です。
こんにちは。
今回は病気予防のお話とは少し違いますが、当院で野生鳥獣診療をする際に運ばれてくることが多い、巣立ち雛(ヒナ)についてお話させていただきます。
街中で「ヒナを拾わないで」と書かれたポスターなどを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
結論から言うと、その通りで、元気な巣立ち雛は拾ってはいけません。
巣立ち雛とは、ある程度成長して巣から降り立った雛鳥のことで、雛はこの時期に、餌の取り方や飛び方など、野生で生きていく上で必要なことを親鳥から学びます。
まだ親離れが完全にできておらず、飛ぶのが下手なため、親鳥は雛の行動をそばで見守っているのです。
そういった雛を人が拾ってしまうと、親鳥から引き離してしまうことになり、生きていくのに大切な沢山のことを学ぶことができなくなってしまいます。
もし雛鳥を見かけたら、動きが元気ならば、そのままそっと見守ってあげてください。
(車通りの多い所など危険な場所にいた場合は、少しだけ脇に寄せるなど、すぐ近くの安全な所に移してあげてください)
(あまり成長していない小さな雛鳥の時は、付近に巣が見当たれば、そっと戻してください)
ただ、怪我をしている様子であったり、また巣立ち雛かどうか不明である場合は、一度様子の方を電話などでお伝えいただければと思います。
成長を見守るのも優しさです。
雛が無事に成鳥になれるよう、適切な対応、サポートをしてあげましょう。(ITO) 20201014